2020年07月21日更新
2020年群馬県高校野球の出場校は? 過去に行われた群馬県大会の名試合も振り返る
7月18日から、ついに高校野球が始まりました。
大会名は「2020年群馬県高等学校野球大会」。
新型コロナウイルスの影響で春季大会は中止になり、甲子園も中止が発表され、高校球児たちはもちろん、野球ファンも意気消沈していた方が多いでしょう。
しかし、群馬県高等学校野球連盟(群馬県高野連)は夏の甲子園に代わる県独自大会の開催を発表しました。
誰もが切望していた球児たちの夏が、いよいよプレイボール!
それに合わせて、Gトピ!では今年のトーナメントや日程を紹介。
加えて、過去の県大会の熱戦を振り返っていきます。
目次
はじめまして。
Gトピ!編集部のシオザワです。
野球好きにはたまらない暑い夏がやってきました!
群馬県高等学校野球大会の出場校とトーナメント表
2020年群馬県高等学校野球大会には、全67校61チームが参加します。
組み合わせは以下のとおりです。
トーナメント表は試合終了後に更新予定です。
開催期間は7月18日~8月10日。7月中は土日曜祝日、8月中は毎日試合があります。
※7月25日降雨のため、順延が発表になりました。順延された試合予定日は以下のとおりです。
試合予定日 | 球場 | 組み合わせ |
---|---|---|
7/27(月) | 上毛新聞敷島球場 | 第1試合 前橋商-前橋 |
7/27(月) | 上毛新聞敷島球場 | 第2試合 関学大附-前橋工 |
7/27(月) | 桐生球場 | 第1試合 健大高崎-安中総合 |
7/27(月) | 桐生球場 | 第2試合 桐生市商-太田東 |
7/27(月) | 前橋市民球場 | 第1試合 高崎商-高崎東 |
7/27(月) | 前橋市民球場 | 第2試合 利根商-市立太田 |
7/28(火) | 上毛新聞敷島球場 | 第1試合 桐生第一-商大附 |
7/28(火) | 上毛新聞敷島球場 | 第2試合 新田暁-伊勢崎商 |
7/28(火) | 高崎城南球場 | 第1試合 前橋育英-渋川 |
7/28(火) | 高崎城南球場 | 第2試合 伊勢崎工-館林商工 |
7/28(火) | 前橋市民球場 | 第1試合 樹徳-吾妻中央 |
7/28(火) | 前橋市民球場 | 第2試合 高崎工-東農大二 |
例年の全国高等学校野球選手権群馬大会とは名前も違い県独自の開催ですが、公式戦としての実施です。
もしこの大会がなかったら3年生は最後の夏を不完全燃焼で終えるところでした。
群馬県高野連のナイス判断ですね。
今年の高校野球は例年とは違う部分が多いです。
まず球児たちの環境。
休校や部活動停止により、練習できない状況が続いていました。
対外試合も容易ではなく、実戦経験や試合勘を取り戻す調整はどのチームも難しいでしょう。
今年は春季大会が開催されなかったのも例年とは違います。
練習試合なども行えなかったので、各チームの情報が少ないことは勝敗やプレーにどう影響するでしょうか。
どのチームも情報がなくて地力が出るのか、情報不足から番狂わせが起きるのか、楽しみですね。
参考までに、昨年の上位入賞校を紹介しておきます。
優勝 | 準優勝 | ベスト4 | |
---|---|---|---|
春季大会 | 前橋育英 | 健大高崎 | 樹徳、桐生第一 |
夏季大会 | 前橋育英 | 前橋商 | 桐生第一、関学大附 |
秋季大会 | 桐生第一 | 前橋育英 | 健大高崎、樹徳 |
近年ではやはり前橋育英が常勝と呼ばれるほど強いですが、一番最近の秋季大会では桐生第一が優勝しています。
多くの点が例年と異なる今年は、ダークホースが出現するかも?
今年の群馬県高等学校野球大会と、例年の全国高等学校野球選手権群馬大会ではルールが少し異なります。
観戦をより楽しめるようにこちらにまとめました。ぜひチェックしてみてください。
今年 | 例年 | |
---|---|---|
試合数 | 1会場1日2試合まで | 1会場1日3試合まで |
ベンチ入り人数 | 25人 | 20人 |
ベンチ入り | 3年生は登録外でも入れる | 登録選手のみ |
選手登録 | 毎試合変更可能 | 固定 |
観客 | 無観客(控え部員、保護者は観戦可) | 有り |
このような違いがあります。
1日の試合数、無観客などは新型コロナの感染予防ですね。
3年生は登録外でもベンチ入り可能で、出場はできませんが試合前の練習には参加できます。
ベンチ入り人数の拡大など、最後の夏がこのような事態になってしまった3年生への配慮として特別規定が設けられています。
ぜひ全力プレーで戦い、悔いのない夏にしてほしいですね。
甲子園がない今年は、群馬県高校野球に注目
高校球児たちは通常とは違うものの、公式大会が開催されることで野球ができる喜びを感じる選手が大多数でしょう。
しかし、テレビの前で観戦する方は少し冷めている方もいるんじゃないでしょうか。
やっぱり高校野球といえば甲子園ですよ!
ぶっちゃけ、全国大会の甲子園は毎年見るけど、地方はあんまり興味ないんですよね。
今年は甲子園がないから、いまいち気分が盛り上がらないんです。
フジワラくん!
その考えはもったいないぞ!
高校野球は県大会でも観客の心を震わせる名勝負の数々を生み出しているんだ。
もちろん群馬県でもだ。
そうなんですか?
でも地方のことはよく知らないし…
過去の高校野球群馬県大会から熱戦をピックアップしたから振り返ってみよう。
2003年 桐生第一VS前橋育英(準決勝)
読売新聞群馬版 7月16日掲載
群馬高校野球界の名将二人(前橋育英・荒井監督、桐生第一・福田監督)が「事実上の決勝戦」として激突した試合です。
当時の桐生第一は1993年~2008年の間に夏の群馬県大会で9回優勝し、99年には全国制覇を果たす、まさに黄金期でした。
現在は「常勝」と呼ばれる前橋育英ですが、この頃はまだ夏の県大会で優勝したことはありません。
群馬県高校野球界の名将・荒井監督もまだ就任2年目で、はたから見れば桐生第一が優勢です。
試合は桐生第一がリードしたまま進みますが、8回表に前橋育英が逆転し、4-3のスコアで9回裏を迎えます。
1点を追う桐生第一ですが、最終回の攻撃は平凡なフライが続き、二死走者なしの窮地に追い込まれました。
前橋育英の選手や監督は勝ちを確信し、グラウンドには「あと一つ」と叫ぶ前橋育英の野手の声が響きます。
しかし、桐生第一ナインの闘志はまだ燃えていました。
前橋育英の投手が放った初球を弾き返し、中前打で出塁。
続く打者に四球を出し、二死一、二塁と一打同点のピンチを作ります。
たまらず野手はマウンドに集まりますが、自らピンチを招いた投手が平常心を保つのは難しいもの。
四球を恐れたのか、甘く入った球をレフトに運ばれ4-4の同点にされ、スタンドは歓喜と悲嘆で埋め尽くされました。
次の打者は狙っていた初球を振り抜き、センター前へと転がる一打。
二塁走者が本塁に生還し、劇的なサヨナラ打となりました。
二死まで追い込んだ前橋育英の油断が招いたのか、桐生第一の不屈の精神に勝利の女神が微笑んだのか。
「野球は9回裏二死から」という言葉通りの大逆転劇でした。
常勝・育英に歴史あり。
高校野球らしい名勝負ですね。
この痛恨の敗戦は前橋育英の荒井監督も学ぶところが多く、ちょうど10年後の2013年に夏の県大会で初優勝、2016~2019は4年連続優勝とチームを成長させました。
最後まで何があるかわからない熱戦を今年も期待したいですね。
9回裏ツーアウトからの大逆転。シビレます。
ご紹介した2003年 桐生第一高校×前橋育英高校は7月16日発行の読売新聞群馬版に掲載されました。
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2019年 前橋商VS高崎商(2回戦)
読売新聞群馬版 7月17日掲載
高校野球の見どころのひとつはエースの熱投です。
時折、エースの酷使が問題視されますが、エースと心中する姿が、観る人の胸を打つのもまた事実です。
昨年の前橋商と高崎商の2回戦はそんなエース同士の熱投が見どころの試合でした。
前橋商の先発はプロ注目の左腕で、後に巨人に入団する井上選手。
対する高崎商のエース・橋本選手は、相手打線が二巡目に入る2回からマウンドに上がりました。
2回裏、0-1でリードを許した二死満塁、抑えなければ完全に勢いが傾く場面です。
橋本選手の全身を使った気迫のピッチングで、放った直球は右飛に打ち取りました。
ピンチの後にチャンスあり。
気迫のこもった投球が流れを引き寄せたのか、3回表に高崎商が同点に追いつくと、3回裏は橋本選手が3者連続で三振を奪います。
続く4回表には機動力を生かして高崎商は勝ち越しに成功しました。
6回裏に前橋商に逆転されても、7回表にすぐさま追いつくシーソーゲームで終盤を迎えます。
7回、同点に追いついてからは投手戦の様相を呈し、橋本選手は力投を続けます。
しかし炎天下での投球は高崎商・橋本選手の体力を奪い、9回に左太ももの筋肉がつり、延長11回には右足がつってしまいました。
「まだいける」「まだ投げたい」と訴える橋本選手でしたが、高崎商・堤監督は降板を決断しました。
橋本選手がマウンドを降りる瞬間、スタンドからは割れんばかりの拍手が巻き起こります。
高崎商スタンドだけでなく、前橋商スタンドも橋本選手を称える拍手が響きました。
結果は高崎商のリリーフが打たれ、橋本選手が降板した回にサヨナラ負けを喫しました。
全力で投げ続けるエースと心中する姿は実に高校野球らしいシーンですよね。
映像で見ると限界までエースにかける監督や選手の表情がまたアツい。
こういう試合の後の選手や監督のコメントはこみ上げるものがあります。
死力を尽くして戦う選手に、敵味方関係なく拍手が起こるのも素晴らしいです。
勝者にも敗者にも敬意を払う姿勢で観戦したいですね。
ご紹介した2019年 前橋商業高校VS高崎商業高校は7月17日発行の読売新聞群馬版に掲載されました。
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1980年 前橋工VS樹徳(決勝)
読売新聞群馬版 7月18日掲載
少し時代をさかのぼり、40年前の決勝戦を振り返りましょう。
こちらの試合はスコアを見てもらえば、どんな試合だったのかある程度想像がつくと思います。
延長13回まで両チーム1点も許さない、息を呑む投手戦です。
樹徳の先発は今大会初先発の秘密兵器・星野選手。
ゆったりとした動作からアンダースローで放られる直球は打者の手元で微妙に動き、芯で捉えさせない、打たせてとる投手です。
対する前橋工は4回からエース・番場選手がマウンドに上がりました。
速球と鋭いキレのカーブを武器に三振の山を築く本格派です。
軟投派と本格派で好対照の両投手は互いに好投し、スコアボードには0が並び、延長13回までもつれました。
1点もやれない展開、ましてや決勝戦です。
13回裏もマウンドに登った樹徳の星野選手は、一死から内野安打、送りバントで二死二塁の場面を迎えます。
ここで打席に立つのは前橋工のエース・番場選手。
2球目、星野選手が投げた直球は真ん中に浮き、番場選手は見逃さずにフルスイング一閃。
打球は右中間に伸びていき、ランナーが本塁に還りエースが自らのバットで試合を決めました。
前橋工はこの1980年を含む1979年~81年に三連覇しており、群馬県の高校野球界で「公立の雄」と呼ばれていました。
私学も公立も球児は練習を重ねていますが、公立が勝ち進むと思わず注目してしまいますよね。
今年の大会ではどうなるでしょうか。
私学が圧倒するのか、公立が意地を見せるのかも楽しみなポイントですね。
我々おじさん世代の甲子園常連校といえば前工なんです。
番場選手は甲子園でも走者一掃の三塁打を打ち、完投勝利と大活躍した選手。
当時の野球少年たちのヒーローでした。
ご紹介した1980年 樹徳高校×前橋工業高校は7月18日発行の読売新聞群馬版に掲載されました。
現在この読売新聞群馬版をプレゼントしています。
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これらの試合は読売新聞朝刊で紹介されました
読売新聞群馬版 7月16、17、18日掲載
今回ピックアップした試合は、7月16日~18日に発行された読売新聞群馬版の「球史の証言者」という連載企画で紹介されました。
紙面では試合内容の他に、当時の監督や県高野連理事長へのインタビューも掲載しています。
「あと一人まで追い込だ2003前橋育英の監督は、当時何を感じていたか」「2019で限界まで投げた高崎商のエースは、解説者の目にどのように映っていたか」などを語ってくれる、群馬県高校野球ファン必読の企画です。
「球史の証言者」を読んでみたい!という方のために、7月16日~18日の読売新聞群馬版をプレゼントします。
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まとめ
色々ありながらも無事開催された群馬県高校野球、今年はどんなドラマが待ち受けているでしょうか。
あらん限りの力でバットを振るい、白球を追う球児たちの姿を見守りましょう。
今年の群馬県高校野球のメディア情報をまとめておきます。
群馬テレビ | 1回戦~準々決勝の一部と準決勝、決勝を生中継。ウェブサイトで全試合ライブ配信。22時から結果やハイライトを放送 |
---|---|
FM GUNMA | 8月1日まで結果を速報。8月2日以降は一部実況中継 |
読売新聞 | 翌日の群馬版に結果を掲載 |
群馬テレビやFM GUNMAなど群馬県民御用達のメディアが中継や結果をお届けしてくれます。
残念ながら、今年は現地での観戦はできません。
お茶の間から球児たちを応援しましょう。
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この記事を書いた人
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